長期トレンド探索中

私的企業研究ブログ(主に株式と企業に関する話題を収集)、更新頻度とレベルは低い。

メリルリンチの真実 



評価:☆☆★(2.5)

まあ初版が1998年の本なのでわざわざ読むほどの内容ではないです(爆)
今後の日本の証券業の展開を見通す参考になればと思い、欧米の投資銀行に関する書籍を図書館で見つけると借りたりしますね。
ゴールドマン・サックスに関する本の方が面白かったんですけど、その分まとめ作業が難航してます(勘弁(-人-))。


創業は1914年、チャールズ・メリル29歳の時。

メリルリンチの社名は創業者チャールズ・メリルと一緒に働いたパートナーのエドムンド・リンチの名前を足し合わせたもの。

「ウォールストリートをメインストリートに!」をスローガンに小口投資家の開拓を進めた。

当時有力投資銀行は、公益事業や鉄道といった巨大産業の資金調達ばかりを相手にしていたが、チャールズ・メリルはアメリカ全土に広がりつつあったチェーン・ストアの成長性に注目し、その資金調達を一手に引き受け成長した。
>これ結構重要だと個人的に思ってます、ゴールドマンもこの頃はまだ小さく鉄道の引受に加われるほどの力はなく、止む負えず小売業の顧客を開拓し、成長したとあったので、そんな訳で最近小売強化とか言ってた訳です(歴史に学べ作戦?)

チャールズ・メリルは早い段階(19ヶ月前に)大暴落を予見し、顧客に信用取引の清算を勧め、会社の保有する株式ポートフォリオの大部分を売却した。さらに、株式引受部門だけを手元に残し、個人顧客を他の証券会社に譲ってブローカレッジ業務からも撤退した。結果的にメリルリンチは、ほとんど無傷で大暴落をやり過ごすことができた。


手数料自由化後、各業務収入、年平均増加率(1975〜96年)
投信・資産管理      30%
金利・M&A・私募債   23% 
トレーディング      16% 
総収益          15% 
信用取引金利      14%
引受け           13% 
商品先物         11% 
委託手数料        9%

基準となる総収益の伸びは15%

<各社の戦略>
1、安定収益源である資産管理業務、コンサルティング、残高重視戦略
2、積極的にリスクを取る。
 M&Aファイナンス全体、仲介からブリッジ・ローン供与、ジャンク・ボンド発行など。
 引受業務、利幅縮小のため、証券化商品開発へ。伝統的大手投資銀行の活動領域。
3、勧誘・執行、ディスカウント・ブローカー、インターネット・ブローカー


資産管理の要となったメリルリンチのCMA(キャッシュ・マネジメント・アカウント)
運用、小切手の振出し、カード、融資、残高明細通知サービスを組み合わせた今日の総合口座のようなものか?

一つの口座で、運用、決済、融資などが管理できれば便利ですから、このCMAの開発により顧客の資産の全容を把握できるようになり、フィナンシャル・プランニングサービスが容易になった。


・アメリカの証券業は登録制のため、開廃業が容易で本書出版時に5000社以上存在。

・日本ではソフトバンク980円?とかトンデモレポート出してますけど、海の向こうでは「顧客中心主義」な訳です(・∀・)ニヤニヤ

「ラップ口座」は一定額の資金預け、目的や年齢などに合った、銘柄・投信・その他金融商品を選んで貰うサービス(かなり意訳してます)。


日本のネット証券各社もイートレード、楽天、GMOがどちらかと言えば、ディスカウント・ブローカー、インターネット・ブローカーよりで

カブドットコムやマネックスが、残高重視、投信強化戦略なのかな?
(SBIもファンドの預かり資産を伸ばす戦略だからこっちか?)

ジョインベストは値下げして口座数稼いでる段階か?

差別化できるものなんですかね?(他がすぐに追随しそう?)
株式委託手数料では稼げない時代が来るのでしょうか?

自分の目で確かめるしかないですよね(^^;?
[ 2007/03/18 23:55 ] 投資本要約・読み物 | トラックバック(-) | コメント(-)

チューリップ・バブル 



初期の頃のバブルチューリップ・バブルに関する本です。

バブルを乗り切るという市場参加者の永遠のテーマ探求の一環として読みました。


評価:☆★(1.5)

前半のチューリップの来歴や当時のオランダの描写が長くてダレました。
構成が悪いというか、チューリップの種類を説明されてもね・・・('A`)・・・


<当時のオランダ>
・16〜17世紀(バブルのピークは1637年)、アメリカ大陸で発見される銀や、インド航路による貿易の収益でヨーロッパに財が流れ込み、スペインからの独立戦争が一服し、国防へ回していた予算の一部が経済へ流れバブルに成り易い下地があった。
ルネサンスが科学への関心を呼び、印刷技術の普及するなか金持ち達が庭造りに熱中し希少な植物の入手に躍起になった。

ペストの流行や織物工業の中心地の移動など、人々が投機走る下地があった。


チューリップ取引は正規の取引所で行われた訳ではなく、酒場の一室で貧しい素人達によって行われた。
当時には政府発行債権、銀行への預金、取引所での株取引、地元の干拓事業、新大陸相手の貿易船への投資など、金持ち向きの莫大な資本を必要とする投資対象は択山存在した。
しかし職人や弱小商人、小作農が工面できる小金でうまく投資できる方法が皆無だったところに手頃な投機対象としてチューリップが現れた。

(球根単位から重量単位への変更により、球根の重さの増加分(成長分)が利益になり、短期間で4倍程度に値上がするような投資対象は他になかった。)


<破綻原因>
・取引対象がチューリップの球根ということもあり、1年中取引するために地中の球根を取引できるようになり、権利を取引する形に移行した。その際に支払い能力の確認や実際に球根を所有しているかどうかの確認が不十分だった(予防措置の不備)。

つまり「××の球根の所有権」を右から左へと転売して儲ける権利の売買ゲームになって行った。

しかも引き渡した商品が希望の品かどうか花が咲いて見なければ分からなかったため詐欺行為が容易だった。

球根の価値自体も最高級品種以外は、街や集団、流行によって評価が乱高下し、新しい品種が次々と生まれ、不安定で不合理なものだった。安定性と予測の手段がないことには長期間の繁栄は望めず、オランダのチューリップ市場には、その両方が欠けていた。

チューリップバブル崩壊後、一連の騒動がヨーロッパ全土へ知れ渡ると興味を持った海外の需要が増加した。この時期、17世紀前半から始まった花の輸出によって現在でも花の国際市場において圧倒的な優位に立っている。


当時高値で取引されていたチューリップは斑(斑点)入りの特殊なものだった。
その美しい斑はモザイク・ウイルスというアブラムシが媒介する病気で退治する方法が見つかり、かつてのチューリップは姿を消した。


<当時の物価>
1636〜1637年にオランダの豪商がアムステルダムの銀行に貯蓄した金額の合計は、350万ギルダーにすぎず。当時ヨーロッパ最大の貿易会社であった巨大なオランダ東インド会社の資産評価額が650万ギルダーだった時代。

豚8頭 240ギルダー
牛4頭 480ギルダー
小麦24トン 448ギルダー
ワイン大樽2つ 70ギルダー
バター2トン 192ギルダー
銀のコップ1個 60ギルダー
衣服1着 80ギルダー
船1艘 500ギルダー

大工の年収 250ギルダー
中程度の商人の年収 1500ギルダー
最高傑作「夜警」でレンブラントが得た金額 1600ギルダー

信頼できる記録による最高級品種の球根1個についた金額 5200ギルダー


読めば読むほどバブル現象の中でも異色という印象を受けました。
本の記述も経済現象の考察というより、人々が魅せられた当時のチューリップの魅力と背景に迫るドキュメンタリーのようで自分の中で期待した内容と違ったため低評価になりました。
[ 2006/11/20 11:13 ] 投資本要約・読み物 | トラックバック(-) | CM(0)

「ローマ人の物語」塩野七生 

どうにか日曜の更新間に合いました!

12時過ぎに投稿して誰が読むんだ>ゴルァ○#゚Д゚) ≡○)Д`)・∵.明日の寄り前? トレンド

NYが珍しく70ドル安、こんな日に限って買い玉の方が多い(;´Д⊂)
とりあえず寄りは弱いとして、ザラ場で盛り返すようだと先週弱い日が多かったため日経の過熱感も後退し、意外に踏み上げられるかもしれない。
ただしNYが過度に楽観に振れた反動現象と捉えるなら調整も長引くと思われ今から売ってもまだまだ問題ない。NY次第です。

しかし決算シーズンに売り方に回るのも・・・・・・ね('A`)?無難に両建てで良さそうな方を増やすのがベターかな。
しかし十分なロットが振るえない以上ショボイ結果は半ば確済みのような(汗





各王の時代にどういった政策が成された順を追っていく本の構成がシンプルで分かり易く、途中で当時の歴史家の言を引用していく辺りが流石です。
歴史もの好きな方にはお勧めです。

ローマ建国期、北にエトルリア人、南にギリシア人が勢力と技術力を誇っていたが、エトルリア人が守り易い丘を好んだこと、ギリシア人が交易を重視して港町を好んだためテヴェレ河の少し奥に位置したローマは魅力的な場所に映らず残されていた。

ローマを建国したのはロムルスに率いられた農民や羊飼いの集団、初期の政策である「ザビー二族の女達の強奪」から男ばかりのはみ出し者であったらしい。これを装飾するためにトロイの末裔という設定?が付け加えられた。

・国政を王と元老院と市民集会に三分した。市民集会が政治・軍事の最高責任者たる王を選び、王の助言者である元老院は市民集会を通過する必要が無く王の政策立案を助け最終的に市民集会で可否を問うた。

・数代に渡って適した王に恵まれたことも然る事ながら、敗者の財産を保障し同等の市民権を与えローマに移住させる政策が人口と兵力の増大に寄与した。

・初期のローマは多神教で様々な神が居たが、キリスト教が普及する過程でそれらの神々は守護聖人という形に変更された
(初めて知りました。
こないだ不思議発見でクイズになってましたけど初期のローマで給料は塩(ラテン語で sal サル)で支払われていた人というのがサラリーマ
ンの語源だそうですね。

・エトルリア人のタルクィニウス・プリスコを五代目王に向かえ、エトルリア人の灌漑・土木建築技術者を呼び込み技術水準を高め、六代のセルヴィウス・トゥリウスが最初の人口調査を行い軍制改革を改革し隊列を整えて戦えるようにした。

・七代目の王であった「尊大なタルクィ二ウス」の時に、スキャンダルからルキウス・ユニウス・ブルータスによって王は追放され、ローマは共和制になった。王の代わりに任期一年の執政官二名を選挙で選ぶ仕組みに改められた。


特に面白いと思ったのがリュクルゴスの改革後のギリシア都市国家スパルタの話です。

子供は生まれるとすぐ、長老達の試練にさらされる。健やかに成人できそうなもののみ六歳まで親元で育てれるが、そうでないと判断された赤子は捨てられるか、奴隷にされる。七歳からは同年配の子供たちと共同生活をしながら戦士養成を目的とする計算されつくしたスケジュールによって肉体の鍛錬が成される。二十歳から兵役が始まり六十歳まで現役であることを求められる。結婚しても三十歳までは共同生活が義務づけられていた。

少年達の兵舎も戦士用の兵舎もそれ用の建物はなく、劣悪な環境に耐えるようにテント生活。三十を超えて一人前の市民と認めれたものは妻や幼い子供との生活のため屋根と壁のある建物で生活することができた。

女子にも体育教育と厳密のダイエットが決められ、甘味や酒や美食は厳禁とされた。

少年期に習う読み書きのほかは、高尚な内容の書物も活発な議論も歓迎されなかった。おしゃべりは軽蔑され、集会の発言も簡潔が第一とされた。

リュクルゴスは改革を完成、永続させるために金貨・銀貨を廃止し、通貨は鉄貨のみとした。これにより他国の商人は鉄製の貨幣を嫌って贅沢品はスパルタに入ってこなくなった。また皆が低い生活水準にあるため嫉妬も少なく、階級闘争も起こらない。泥棒もいなくなった。


>。・゚・(ノД`)・゚・。スゲーよ、スパルタ教育。
自分はまず生きて行けないな。というかこんな国が存在したことが面白い発見でしたね。

このシリーズ20巻以上ありますが次回以降は紹介しないつもりです(労力的な問題のため)。

じゃ次の不定期更新で(゚Д゚)ノ
[ 2006/10/30 00:38 ] 投資本要約・読み物 | トラックバック(-) | CM(0)

企業トップがすすめる経済本 

結構前の東洋経済の特集で企業トップがお薦めの経済本について語るというのがありました。

Google誕生 デビッド・ヴァイス、マーク・マルシード

・ビジョナリー・カンパニー ジェイムズ・C・コリンズ
ウェブ進化論 梅田望夫

・「みんなの意見」は案外正しい ジェームズ・スロウィッキー
・フラット化する世界 トーマス・フリードマン
・V字回復の経営 三枝匡
・東西逆転 ブレストウィッツ
・富の未来 アルビン・トフラー

などの名前が挙がっていて、面白そうだなぁ(でもハードカバーで高いものばかり・・・(;´Д⊂) ・・・)


一人明らかに毛色の違う人物が・・・






ACCESS社長、荒川亨氏


紹介本:
ローマ人の物語 塩野七生 (文庫で20巻超えます)

・隷属への道 F・A・ハイエク
銀河英雄伝説 田中芳樹 全10巻(20巻で良ければ表紙イラスト付きの徳間デュアル文庫版もあります。)


ちょっ、(  Д ) ゚ ゚ <歴史もの好きなんですね。
以前経済誌で読書家(主にSFだったかと?)と不鮮明な記憶に残っていたので納得ですなぁ。

 塩野七生さんは以前NHKのローマ特番で解説していた方ですね、それなりに詳しくて面白かった記憶が。20巻を超える大作ですが機会があれば挑戦したい。


 「隷属への道」はヒトラー、スターリン、ムッソリーニが権勢を誇り、イギリスも社会主義的な体制に傾いていた1943年にイギリスで出版された本で、いちはやく全体主義の危険性を訴え、民主・自由主義の重要性を予見した歴史的一冊だそうです。


 田中芳樹さんの銀河英雄伝説は学生時代に図書館で手に取ったら嵌ってしまってヤバかったですね、これとアルスラーン戦記(まだ完結してません)は特にお勧めです。
著名な投資家の中にも銀英伝とリバモアは愛読している人が結構いると睨んでます(D/AさんとかPletsさんとかが以前言及してましたよ(o^^o)

因みに言うまでもないと思いますが僕が好きなのは1番がオーベルシュタイン、2番がラインハルトです。

(⌒〜⌒;<我ながら黒いなぁ、分かる人しか分からないネタでスマン


ドリコムの社長がただ一人漫画本3冊挙げていたのも異色でしたけど、それは省略。ほら、社長の余裕って奴ですよ(°▽°=)ノ彡


今リバモアを再読しているんですが”、読み返すほどに発見がある”まさに古典的名著です。

というかリバモア、ピストル自殺せんでも印税だけで食べていけたんじゃない?(;´Д⊂)

次も不定期ですじゃ(゚Д゚)ノ
[ 2006/10/22 17:03 ] 投資本要約・読み物 | トラックバック(-) | CM(0)

カーネギー自伝 アンドリュー・カーネギー著 



評価:☆☆☆★(3.7)読み物としての評価です。

本書は1835〜1919年を生き”鉄鋼王”と呼ばれたアンドリュー・カーネギー本人によって書かれた自伝です。
序盤と最後の方の友人・知人について言及しているところは少々退屈ですが、4章「電信局にて」から始まるカーネギーの出世物語は素晴らしく、豊臣秀吉の出世物語のようですらすらと読めます。

大昔の成功者の伝記の一つとして、何か役立つところがあればと軽い気持ちで手に取ったのですが驚かされました。カーネギーは南北戦争の頃に北軍の鉄道運輸と電信通信の現場に従事し、リンカーンやグラント将軍といった歴史上の人物に直に接した人物だったんですね初めて知りました(お恥ずかしい<(_ _)>)。

本書の残念な点はカーネギー自身が途中で書くことを辞めてしまったため中途半端なところで終わっていることです

(まあ第一次大戦の1914年のショックで書けなくなってしまったのでまとめがないのが残念。)

<人物について>
リンカーン:誰にでもなんとなく親切で、思いやりのある言葉をかけ、事務所の給仕にさえも、同じようにふるまった。彼の他人に対する態度には差別がなかった。独特のいいまわし「人民の人民による人民のための政治」などが魅力的な理想的な民主主義者だった。

グラント将軍:参謀に「将軍が酒びたりになっている」と噂が伝わっていると忠告されると「なぜもっと早く言ってくれなかったのだい?もう一滴も飲まんことにする」と言い、以後会食時には杯を伏せてしまったそうな。


<本業について>
・株式市場の目まぐるしさに惑わされいる人は、健全な判断力を失う。投機というのは寄生虫で、それ自体になんの価値も無い(投機的売買の否定、本業重視)。

・大事業というのは厳しい誠実さの上にだけ築きあげられるもので、それ以外何も要求しない。うまく立ち回るとか、すばしこい取引をやるなんて評判が立ったら、大きな商売には命取りになる。
手違いで不当利得を得た場合には、相手の損失にならないようにすぐに訂正する。たんに法に従うというばかりでなく、相手方に公平と正義をもって接するという評判が、その企業の永続繁栄の基となる。

(マーケットの魔術師でもトレーダー感で桁間違いを修正合ったり、プロの現場は持ちつ持たれつの信頼関係で成り立っているという話がありましたね。)

・渡ることのできないところへは入ってはいけない。自分の責任で払うことができないものには署名しない。

・よい卵をみんな一つの籠に入れて、その籠から眼を離さない。成功した人達は一つの道を選んで、それに始終した人達である。

(バフェットと同じ考え方ですね。)

・専門家の活用。当時鉄鋼業界では化学者を雇う習慣がなかったが、彼らを雇うことでより純度の高い原料を安く購入できるようになり、競争力が増した。

・従業員のため日用品店を設立し、石炭を会社の買値で従業員に販売するなど福利厚生に務めた。また賃金を会社の業績に連動させた。

・20世紀初頭に当時5億ドルで事業をモルガンを主催者とする合衆国鉄鋼会社に売却し、以後富の分配、福祉事業に傾倒した(図書館の寄贈、福祉財団の設立、カーネギーホールが有名?)


<解説について>
それと巻末の亀井俊介さんの解説が模範的で素晴らしい。
本編を読んだだけではわからない時代背景や○○王といった成功者、思想的な対比にふれています。
「鉄道王」コーネリアス・ヴァンダービルト
「鉄鋼王」アンドリュー・カーネギー
「金融王」ジョン・ピアポンド・モーガン
「石油王」ジョン・D・ロックフェラー

上記の四人は共に南北戦争の動乱期にうまく立ち回り資本築き、戦後の成長期で巨万の富を得たため「強盗貴族(ロバー・バロン)」とも呼ばれた。彼らが活躍した南北戦争後から19世紀末までをマーク・トウェインの小説を出典として「金めっき時代」というそうです。

上記の王と呼ばれた成功者と当時の時代に関する書籍が今後の読書予定に追加されました(⌒〜⌒;A

なかでもモルガン、カーネギーから鉄鋼事業を買い取ったように鉄鋼業の大合同を成功させ現在のUSスチール(当時は合衆国製鋼会社)を設立した。最盛期に比べ勢力を失ったとは言え、大恐慌を生き延び、日本でも暴れまわっているモルガン帝国に関しては特に興味が湧きました

(そして積み本が増え続ける(´ーT)嬉しいけど疲れるね、入手難度の関係ですぐには無理なので気長に待っていただけるとありがたい)。

少年時代より彼(カーネギー)ほど利発ならば相応の女性関係があってもいいと思うものの本文では語られていない点を上品な伝統や秩序の表れ(として省略されている)と説明を加える辺りわかってらっしゃる(笑。


それにしても伝記というのは事実に基づくリアリティーと当時の生活スタイルが詳細に語られ、新しい技術が取り入れられる過程が偲べ、本当に素晴らしいジャンルだなと改めて思いました。まして成功者の波乱万丈な人生ですからつまらない訳はありませんからね。

将来的にネット上に一般人が自伝を書いて投稿する流行などが生まれると面白そうですよね。実際ネット上の個人の情報公開が活発化の一途を辿り、情報化された体験を共有できる時代に入りつつある現在、ネット時代万歳!と改めて感じました(飛躍し過ぎですね(⌒〜⌒;A


本書は古い本なので図書館で検索すればきっと見つかると思います、興味のある方はどうぞ(o^^o)
[ 2006/10/15 17:31 ] 投資本要約・読み物 | トラックバック(-) | CM(0)

100億稼ぐ仕事術 堀江貴文 



本当は”稼ぐが勝ち”の方が読みたかったんですが最寄の図書館で見つけたので読んでみました。
”今から読むの通なのさ”と兄弟(姉妹?)に行ってみたらこんな反応でした↓

・・・・・・('A`)・・・・・・

結構本気だったんですよね、逮捕はされましたけど堀江氏がどういう人物だったのか著作物を通して自分なり評価を下したいと思っていました。



評価:☆★(1.5)

投資の役には立ちませんから読み物としての評価です、もう少し好評価しても良かったのですが世論操作(パフォーマンス)決算対策に関する項目が抜け落ちていたぶん星一つ減点してこの評価です。


全体を通して”時間・お金の無駄を省こう、節約しよう、効率的であろう”という意志に満ちていてベンチャー企業の経営者としての彼の資質がよく現れていて経営者としての才気を偲ばせます(もっとも経営者として当然という程度なのかもしれませんが)。

粉飾決算やインサイダー取引をしなけば短期間にピーク時、時価総額8000億円の会社は作れなかったでしょうけれど、法に触れる行為をせずとも時価総額1000億を超える会社を経営していても不思議はなかったと思います。


本編より

・業務管理の大半をメールに集約するアイデアが面白いですね、毎日5000通のメールを読んでいると豪語していた意味がわかりました。
プロジェクト事にメーリングリスト(メールを共有・閲覧・管理する仕組み)を作り、アイデアや情報を投稿し合うことでデータベース化する。メールは時系列管理が容易で、履歴が残る。

デジタルデータ全般に言えることですが”コピー、貼り付け”を行うことで再入力が不要、といった特性を生かし時間を節約できることが情報をデジタル管理するメリットですよね、自分も最近メモ帳に情報を貯めるようにしています。

・見積もりを取る業者を定期的に変えないと見積もる業者間で癒着するリスクあるそうで、気心が知れていて楽だからという安易な理由で同じ業者を利用するのもコスト高の原因だそうです(こういう話は流石経営者という感じですか?)。

コスト削減に便利なネットサイトに価格コムやヤフーオークション、楽天ビジネスといったライバル企業を挙げている辺りが堀江氏らしい

最近IPOしたオンライン問屋のラクーンの名前が挙がっていたので改めて注目。
ライブドアもオークションを立ち上げようとしていた記憶がありますけど、社内ではヤフオク推奨だったのかな Σ(゚д゚lll)?

・他社の社長さんとコスト削減案を交換する話とかも普通隠すのかなと思っていたので意外でしたね。

・”貯蓄にしても、人任せではいけない。定期預金や投資信託はあまり考えない人のために金融商品である、景気が良ければ増えるが他の人も同程度には増えているから考えて運用すべき”という主張に堀江氏の性格が良く現れます(この主張に関しては基本的に同意です)。

・少し話が逸れますが100ドルPCという発展途上国での情報格差解消のために超安価なPCを作ろうというプロジェクトやネットブラウザにおけるIEのシェアの低下などから超長期の視点で見るとマイクロソフトの市場での存在感が低下してリナックスの活躍の場が増えたりするのでしょうか?

ライブドアの子会社、ターボリナックスは現在新規の受注が困難とかで大変みたいです、収益に回復傾向が見られる場合は狙ってみるのも面白いかもしれませんね(当然責任は持てません、書いただけです)。

”非効率の罠”、一見便利なITツールを無理やり使わされること。

例:表の作成など必ずしもしないでいい作業をして仕事をした気分になること。
事前に内容を詰め打ち合わせでは簡単な確認作業のみ行うような業務の効率化、意思決定の素早さがライブドアの原動力だったのだろうと思います。



まあ戻って来て欲しいとは少しも思いません、なぜなら市場参加者の大半が甚大な被害を被りましたし、ライブドアや関連企業の株主の中には自殺してしまった人や家庭を壊してしまった人も相当いたと思います。
”昔は悪かった(やんちゃだった)”のように笑い話にされてしまっては彼のせいで被害を被った人は浮かばれませんし、事実は永久に消えませんから。

それでも投資家(投機家)としては機会があれば堀江氏の会社に資金を突っ込むかもしれませんけどね。
きっとIPOしようものなら”堀江ブランド”を市場は買うんでしょう、株で命を懸けるなんて間違いでしょうね、倒産しても経営者はピンピンしてるんですから。

ただし、ホリエモン場合は誰かがナイフ片手に特攻するかもね(・∀・)ニヤニヤ
個人的にマネックスの松本社長がピンピンしているのが釈然としないなぁ。

注)別に管理人は動きませんから期待しないでね♪(∀`*)



注2)アフィリエイトをAmazonからブックオフに変更しました、ブックオフにないものはAmazonを使うしかないんですけどね(⌒〜⌒;A

自分は中古本買いは送料の関係でブックオフを使うんでブックオフに広告を変更したので画像なくなりました。・゚・(ノД`)・゚・。サシミスサミシス

でも大発見、昨日イーブックオフで1800円分本買ったんですが5%分の91円が還元されてました!

これはイーブックオフで本買ってる人は、ブログ作ってブックオフのアフィリエイトに申し込めば5%割引が受けられるという裏技では
(((((;゚Д゚))))!?


お勧めです、積もり積もれば何千円になりますよこれは。

こんな低アクセスなサイトで昨日1800円の本を買った人はいないでしょうから、当サイト広告を必ずしも経由しないでも報酬ってでるんですね、ビックリ。

(間違ってたら指摘してくださいね)
[ 2006/09/03 10:38 ] 投資本要約・読み物 | トラックバック(-) | CM(0)

金持ち父さんの若くして豊かに引退する方法  



評価:☆☆☆☆(3.5)

<感想>
序盤はこれまでの内容を繰り返しているだけでこのシリーズを何冊か読んでいる人間には物足りないです。
 不動産投資に関して具体的な例が上げられていたのが面白かったですね。
 シリーズを読んでいていつも思うことですがロバートのやっていることに近いことをやろうと思った場合、税制や手続きに関して助言をもらえる専属のアドバイザーが必要です、ある程度の資金がないと厳しい・・・そしてドンドン延び延びになるんでしょうね(悲。


<メモ>

金持ち父さん曰く、
・「ダビデとゴリアテ」
羊飼いの少年ダビデが巨人ゴリアテに勝てたのはレバレッジ(てこの力)の使い方を知っていたから。
・「お金の世界で一番大事な言葉はキャッシュフローで、二番目に大事な言葉はレバレッジだ」
・「勝者の戦略には失敗が含まれていなければいけない」
―――リスクと見返りを量りに掛けて行動すること、計画に失敗するゆとりを持せたる。
ライト兄弟は失敗しても大丈夫な強い風の吹く平らな土地を見つけ、飛べるようになるまで失敗を繰り返した。彼らは「人間は空を飛べない」という当時の現実と闘った。

・「夢ばかり見ている人は、夢を夢見る。金持ちになる人はプランを立て、夢まで届く橋をかける」。

眺望(サイト)は人が目で見るもの
展望(ビジョン)は人が頭で見るもの
そのためには「言葉と数字」が大切

・「利益は売るときではなく、買う時に生まれる」
価値の上昇を当てにしない、キャッシュフローを目当てに投資する。

・「EやSのクワドラントでは収入の可能性に限界がある、右側(BやIクワドラント)では無限大だ」
・「自分の労働を切り売りしてお金に変えることに伴う問題は、自分にできる範囲に限度があること。お金を生み出す資産を手に入れれば、ゆっくりだが確実に収入を増やし続けられる。」
・「自分の労働を切り売りすることで問題なのは、労働に長期的な残存価値がないこと。一度不動産を買い利益が出る形で貸し出せば、長期間労働に対する報酬を貰い続けることができる」。

・「どれが王子様か知るためには、たくさんのカエルにキスしなければならない」
―――カエルに変えられた王子様を見つけるためにカエルにキスをしなければならなかったお姫様の寓話より

・「投資家はミルクと子牛を得るために牛を買う。トレーダーは殺して肉を売るために牛を買う」


<金持ちと中流の人では考え方が正反対>

・金持ち
ビジネスを起こす
賃貸用アパート
お金を投資する
金持ちは気前がいい

・中流の人
仕事による安全
大きな家
お金を貯める
金持ちは欲張りだ


<所得は税率によって三つに分けられる>
50%マネー、勤労所得
20%マネー、ポートフォリオ所得、キャピタルゲイン
0%マネー、、課税を繰り延べできる所得、アメリカでは政府が低所得者への住宅供給を促す目的でこうした優遇措置が採られている。

>ウォーレン・バフェットが長期投資しているのも課税を避けるためですね。

・人は自分が最もエキサイティングに感じた時代に凍りついてしまうことがよくある。彼らはその時代への憧憬から当時と同じような格好をしている。

IBMの重役曰く「十年後の世界がどんなになっているか見たいと思ったら、十五歳の少年や少女たちを見ればいい。彼らの目から世界を観察すれば未来が見えてくる。」
―――将来の需要を見抜くことが大切。

・1ポンド辺りの値段でその豚肉がお買い得かどうかわからないように、PERの高低でお買い得かどうかわからない、質が問題である。

「72の法則」価値の増加率をパーセントで表した数字で72を割れば、元金が倍になるまでの年数がわかる。
例:利回りが10%なら7.2年で資産は倍になる。
利回りが20%なら、3.6年で資産は倍になる。
利回りが50%なら、1.44年で資産は倍になる。

・「お金が口をきく、確かにね/私は一度聞いたことがある/お金はバイバイと言った」

・より少ない元手でより大きな利益が狙える(レバレッジが効く)ため株式よりオプションの方が優れた金融商品と言える。

・欲しい株のプット(売りの)オプションを売れば、行使されなければ売却益が得られ、行使された場合安値でその株を買わねばならないが欲しい株が安く買えるので別に問題ない、出口戦略が大切。


<良い物件とは>
・売り手がそこに住んでいて、家賃を一度も上げていない。
・借家人は友達ばかりで値上げを切り出せない、結果周辺の家賃より安いなど。
・家主の加齢に伴う管理不安。
・売り手が洗練されていない投資家でない場合正確な価値がわからない場合がある。
・売り手が景気後退による値下がりを恐れていて売却を急いでいる。
・近くに工場の移転が決まっている。


<不動産投資の注意点>
・売買市場市場だけでなく、賃貸市場も分析する。
・複数の不動産セールスマンと話をする。
・マンション投資は維持費管理費を自分で管理できないため、特に注意が必要。
・支出がコントロールできなければ売価に影響が出る。
・価格のネアガリを期待して買わない、利益は購入した時に発生するようにする。
・不動産で多くのお金を儲ける一つの方法は、不動産の価値を変えること、手を加える余地の有無が重要。
例:ガレージや余分な部屋の追加。枯れ井戸に貯水タンクの追加。
・最後に買い付け申し込みがあってから時間が経っているほど有利に購入可能。
・土地の用地変更により、より高層な建物が可能になる場合もある。



[ 2006/08/15 22:30 ] 投資本要約・読み物 | トラックバック(-) | CM(0)

藁のハンドル  



評価:☆☆☆

<評価について>
ヘンリー・フォード自身によって書かれた本で、彼の考え方や企業家精神が込めれれていて悪い内容ではありませんが、当たり前のことが少々クドクド・・・・・・(単に寝不足疲労状態で読んだため楽しめなかっただけかもしれません)。

訳者解説のように彼が辿ってきた人生を外部から眺めながら、彼の企業家精神に関して間に挟む構成にすればもっと味が出たかなと思い、この評価です。
買わずに図書館で借りられる類の本ですから興味を覚えた方は手にとってみてください。

<感想>
ウォール街の崩壊でヘンリー・フォードに触れていて変わっているなと、変人と天才の性質がみられて興味を覚えました。
”読書は人間が考えることの妨げになるから、自宅への本の持ち込みを嫌った話”などから。

ヘンリー・フォードに関してはビル・ゲイツやトヨタも参考にしたと言われ、いつか彼に関する本を読もうと考えていました。

<ヘンリー・フォードとは>
現在の米国自動車業界のビッグ3の一社、フォードモーターの創業者で科学的管理法(時間研究、動作研究に基づき、1日の標準作業量を決め、この基準に従って働き具合を評価する。)、ベルトコンベアを採用した大量生産方式を考案し、初の大衆乗用車T型車の量産に成功、モータリゼーションを起こした人物ということで問題ないでしょう(結構うろ覚えだったりする(((((;゚Д゚))))


<メモ>
創業初期に資本家から干渉を受けたためか、フォードは資本家やユダヤ人に対してかなりネガティブな感情を持っていたようで本書のあちこちで厳しい発言が見れます。

・世の中には、いつも二通りの人間がいる。つまり開拓する者と、ゆっくり進む者とである。ゆっくり進む者はいつも開拓者を非難する。開拓者がせっかくの機会をすべて奪い去ってしまったというわけである。だがはっきり言えることは、もし開拓者が最初に道を開かなかったならば、ゆっくり進む者には進むべき場所が存在しないはずだ、ということである。

・2ドルから5ドルへ最低賃金の引き上げによる購買力の創造(1914年の話です)。

・産業の発展について銘記すべき点は、身銭を商品を買ってくれた人々が産業を造りだした。

フォードの優れた点はプロセスを細分化してそこから全体を組み立てて考える力に優れていた、またプロセスの過程での無駄を発見するのも得意だった(トヨタの現場重視、改善、社会貢献の原点はフォード?)

例:輸送コストを削減するため、生産拠点の現地化、廃品の葦からハンドルを作り、木材の節約。

「なぜ、こんなに利用しなくてはならないのか?」
再利用しなけばならない材料が多い = 無駄に材料を発注している という考え方

無駄なく材料を得るために製材業のような関連産業に進出。

・今月は賃金を貰えるが、来月は貰えないといった状態にある労働者は、ほとんどいつでも食料品店、家主に借りをつくっている。そのため、生計費は、必要以上に高くなる。現金では支払えず、クレジット払いしている人々は、値段の交渉ができない。都市の維持管理は高くつき、したがって税金も高いし地価も高い。

・戦争への衝動は、他人が生産した果実を横取りしようという欲望から芽生えるのであり、収奪するよりも自分で生産するほうが楽だということがはっきり証明されないうちは、なくならない。

・自尊心を失わせる類の慈善は害悪、労働には適切な対価が与えれるべき。

<訳者解説より>
・少年時代よりヤカンで蒸気機関を作ろうと爆発させてしまうほどだったヘンリー・フォードはトーマス・エジソンに目をかけられるようになる、の辺りが凄い時代だなと。

・フォードが大量生産方式を発想したのは、シカゴの食肉解体工場のシステムを見学したときだといわれている。牛の解体があまりにも手際よく、あっという間に終わるのを見たフォードは、逆に、バラバラのものから一つの商品をつくることも、同じように単純作業で短期間に行えるのではないかと考えたのだ。

・「経営は科学である」とフォード史上初めて断言したフォードは、自動車をそのエンジンから創造していった彼は、自動車のメカニズムを生物や企業、社会のメカニズムと本質的に同じように考えることができる「底の深い真理」をつかんでいた?


最後に突っ込み、なんで原題の「Today and Tomorrow」を「葦のハンドル」と訳したかが謎なんですが。・゚・(ノД`)・゚・。
[ 2006/06/30 06:30 ] 投資本要約・読み物 | トラックバック(-) | CM(2)

マネーの心理学 



評価:☆☆☆

株価が上がれば強気になり売れずに結局含み損、下がれば弱気になり損切り後に上昇といった経験が少なからずあるかと思います。

利益を出すには銘柄選別だけでは足りず、売買能力・センスを鍛える事、心理戦といって良いほど、自分の心と対面しなければ為りません。

この本は自分のお金に対する意思決定の癖を行動経済学・行動ファイナンスの分野からアプローチする事で、人間がいかに論理的に判断出来ないか、感情に左右されているかが解ります。



気に成った話に1991年に湾岸戦争が起こったときに、ドルが急速に下落した理由が戦争の可能性が高くなったときから、マーケットが有事のドル買い走った結果、開戦直後には新規にドルを買い込む人間が不在となり下落した話です。

一般的に相場が一つの方向に動いた場合損をしないために同調するものですが、皆が同調した結果、そのポジションを崩壊させてしまった処が、この話の面白さだと思います。



もう一つ、本来数字でしかない大台(日経平均12000円とか)に意味を持たせるのはそれを意識する人間という話、特に真新しい話ではありませんが、相場の流れを作り出しているのは人間ですから、人間心理に詳しくなる事で利益率を上げられるかも知れません。

[ 2006/06/22 11:30 ] 投資本要約・読み物 | トラックバック(-) | CM(0)

ザ・クラッシュ―暴落から資産をどう守るか (単行本)  



評価:☆☆☆☆

評価について、
読み物として星四つです、フィクションなんですが実在の企業名や現実に起こったことをモデルにしていてよく出来てます。

サブタイトルの”暴落から資産をどう守るか”という言葉に釣られて読みました、参考になるかどうかはメモを読んで各自判断してください。

正直、前半の100ページがダルイです(^^ゞ


メモ

・当時は監査部門と引き受け部門が分離されておらず、証券会社は企業から仕事を貰うために虚偽の買い推奨を続け、投資家に損害を与えた、モデルはエンロンの不正会計事件か?

・リバースインデックスファンド、という空売り専門の投資信託を選ぶことで一般の投資家も暴落から利益を得られる。

ブラックマンデー(1987年)、
このときは2日間(30時間)のうちにアメリカの株式市場の全株式価値の三分の一が失われた、一日の値下がり幅が22.6%を記録。
ウォール街の証券会社が自己勘定のポートフォリオをこの瞬間に時価評価しなければならないすれば、多くはすでに破産していた。
取引を取り次ぐ証券会社の破産は市場の崩壊と言える危機だった。

それでも当局は市場の閉鎖に消極的だった。
NY証券取引所が閉鎖された場合、投資家は他の市場(海外も含む)で持ち株を売ろうとする、これが不可能の場合は社債、国債まで売却しようとする、結果、世界中の市場が閉鎖しかねない危機に陥る。



デリバティブリスク、
LTCM(ロング・ターム・キャピタル・マネジメント)の破綻
(LTCMとはノーベル経済学賞受賞者などが運用していたヘッジファンドのこと)
アメリカ国債を売り、ロシア国債を買う類の裁定取引の結果、ロシアのデフォルト(債務不履行)により、破産、この時アメリカ国債の貸し手である大手銀行にアメリカ国債を返済することができなくなった。

ヘッジファンドは同様の取引を他の何十もの取引先とも行っている。
そちらの方の取引相手にとっては致命的かもしれない。更に債務不履行によって彼らの向こう側の取引先を相手に彼らも債務不履行となることが考えられる。

デリバティブの多くは当事者間の契約のため第三者は知らない場合が多く、実態が把握できないため崩壊した場合の対処が困難。
アメリカの主要行の自己資金に対するデリバティブの比率は100%を超えている場合が少なくない(現在はどうか知りません、2003年出版当時)。



デフレ不況とインフレ不況
デフレ(作中で言うAシナリオ)は短期的に厳しいがコストが下がることによって国の競争力が上がり、すぐ去っていく。しかし、製品の値段が下がることは産業界にとって受け入れ難い。
インフレ(Bシナリオ)は痛みは少なく、資産家や政治家には都合がいいが長い目でみれば競争力の低下に繋がる。

↑日本はデフレシナリオで15年も長期の不況にあった訳で、作中で矛盾しているような気が・・・・・・(^_^;A

まあゾンビ企業を清算したり、規制緩和をしたりやることやってればもっと早く回復できたのかもしれませんけど。



暴落の底に関して、
出版当時ダウ平均は1株辺り利益の20倍で取引されていた、これはまともな水準ではあるが、統計的に市場が弱気のときは6倍から7倍まで下がる。
更に利益が低下する場合も考慮するべき、ナスダック4200社の暴落前の7年間の利益累計が1600億ドル(1ドル110円換算で17.6兆円?)が暴落後15ヶ月で消滅した。11ヶ月でナスダックの時価総額5兆ドルが失われた。
経理の不正操作がこれに一役買った、そもそも利益はこれほど大きくなかった。

解散価値PBRの他に配当利回りに注目する、株価が10分の一になれば配当利回りは10倍になる関係にあるため。

最近大幅増配を発表した丸三証券をヤフーでみたところ配当利回りが7.38%になってましたね、株価1491円の時の話です。



感想
株、債権、商品、デリバティブであれ、国内、国外に関わらず市場に資金を晒している点では代わりなく、何処かの市場で大規模な変化が起これば他の市場に飛び火する。

暴落は引き金となる事件によって発生する、アメリカではエンロンだったが日本ではライブドアの不正会計・粉飾決算後、監査が厳格化され次々と不正が明るみなった。

きっかけとなる変化に注意しましょう。

[ 2006/06/16 18:55 ] 投資本要約・読み物 | トラックバック(-) | CM(2)
慈悲の心で<(_ _)>
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