以前雑誌か何かでこの著者の本が紹介されていて興味を覚えたので読んで見ました。
評価:☆☆☆★(3.8)
評価格上げしました。
<感想>悪くはないんですが文体が教科書的で眠くなります。また本文中で引用されているマーケットの魔術師シリーズなど投資関連の本を何冊も読んでいる人には目新しいものは少ないかもしれません。
また機関投資家を向けの内容というか一般の投資家向けの投資本とは少し視点が違い、その部分がこの本の特徴になっています。
具体的に
需給、相手の懐具合、ポジションに注目しているところです。
<要点>・買ったものは必ず売り、売ったものは買い戻すしかない投機筋にトレンドは作れない
・投機筋がポジション閉じる時はロングからショートへサイドを入れ替える(俗にいうドテン)。
・二人の投機家が売り手と買い手に分かれて勝負をした場合、長く大きくポジションを保有した方が勝つが、
相手が石油会社のような実需(実体経済)だった場合は買われたもの(あるいは売られたもの)は支払いに利用され、相手はポジションがゼロになるのでいくら待っても投げは起こらない、このような相手に立ち向かえば負けるのは確実。
・市場心理の偏りはポジションの偏りを表し、弱気だから下がるよりも、下がったから弱気なった。弱気だから売りがでるというよりも、すでに売っているから弱気になった。そういう場合が多い。
陰の極とは弱気の極み、底値売りを避けようと踏ん張る人間が投げ、もう売れないほどに売り尽くし、さらにショートが相当に積み上がって初めて相場は反転する。
・強いと思って買えば翌日下落、弱いと思い売れば踏み上げに合うのは大口がポジションの保有期間を一日長くしただけで、今日買って明日は売りの倍返し。明日は売ったままにしておいて明後日に買いで倍返し。これだけで日計りのほとんどを殺せる。
たしかにこういうのありますよね。・経済のファンダメンタルズから大きく乖離した相場がファンダメンタルズに鞘寄せを始める時が勝負どころ。場合によっては全額を注ぎ込んでもいいらしい、利食いのさいも買い乗せ(売り乗せ)するために三分の一や三分の二を閉じ、状況によって再度買い乗せ(売り乗せ)する。
基本的に同意です、最低限利益を確保しつつ含み益を伸ばす効果が期待できます。・値動きには順張り、市場心理には逆張りで向かうべき。高値警戒感ではまだ買え、こんな大底で売れるかと言われるときは売れる。
総強気、総弱気になるのを待って、逆張る。
・人が押し目買いを言い出す時は買いたい人間が十分に買えてないためまだ買える、押し目を言い出す人間は高値でいずれ買いにくる。
・勝ちを大きくする急所は買い乗せ(ピラミッティングとも言う)、含み益が乗ったポジションを軸に新しいポジションを増やしていくため含みがゼロになるまでに手仕舞うことができるのが利点。
・バブルと健全な価格上昇とを見分ける判断の基準はレバレッジ。差金決済や信用取引を含めて、価格上昇期待で借入金によって買われている相場は危ない。
逆に高値警戒感が出ても手持ち資金の資産配分を当てている相場なら長続きする。
・(金利の上昇のような)保有コストの上昇は、買い手のなかから脱落者の増加、売りの増加を意味し、残った買い手の負担を更に高める、逆ザヤでの時間の経過も、絶対的なコスト増を意味しますから脱落者の増加を促し、価格下落などで順ザヤになるまで解消されることはない。
・ナンピン買いは簿価(建て単価)下落に繋がり、少しの反発で生き返り勝つ確率が上がり、何度かはそれで切り抜けられる。
そのうちにポジションの膨らみ過ぎで怖い思いをするようになるがそこもさらなるナンピンで切り抜けられる。
最終的に戻ってこない銘柄に当たるか、資金切れで大損する結末に至る。↑多少付け加えましたが、意味は同じはずです。一度の大損で退場・破産してしまうような致命的失敗に繋がるパターンだと思います。・損は切るもの。評価損は実現損よりも性質の悪いもので、これからどこまでも成長する可能性を秘めている、生きた損。エネルギーや機会利益を損ない、破滅に繋がる危険がある。
損切りの繰り返しによる断続的損は持ち続けた場合に比べれば高が知れている。
・高値圏での攻防は買い方が売りものをこなして踏ん張り、チャートポイントを抜けばショートの買い戻しで自動的に急上昇する(当然この逆もあります)。
この時買い手が強い営業力を持ち、ロングポジションを顧客に嵌めていけば買い余力を確保できる、有利なるが顧客が損失を被った場合営業力の低下に跳ね返る。
(これでサイバーエイジェントで怖い思いをしました、というか一回死にました。)・負けが込んでいる時の対処は、金額を減らすことでコストを下げるしかない。コストが半分になれが生き残れる確率が2倍になり、三分の一になれば3倍になる。以上です。
沢山抜き出してる割に評価が低いような気もしますが、淡々としていてイマイチ高揚感が得られなかったので星三つにしました。プロとはそういうもの!?