長期トレンド探索中

私的企業研究ブログ(主に株式と企業に関する話題を収集)、更新頻度とレベルは低い。

ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則 

評価:☆☆☆☆★(4.8)



先に2巻の「飛躍の法則」を読んでいたんですが、正直こっち(1巻、ビジョナリー・カンパニー )の方が著名で馴染みのあるグローバル企業が多く、面白いと思いました。
これは本の出来不出来というより掲載企業の来歴が波乱万丈、また長い(創業100年以上の企業多数の)ためじゃないかと。

逆に調査方法に関しては、
ビジョナリー・カンパニーの時は一冊目ということもあり、ビジョナリー・カンパニーとして選び出す作業に"企業経営者へのアンケート"という手法を採用している。
反面、2巻の「飛躍の法則」では転換点以降の"株式リターン"という主観の入り込む余地のない客観的手法を採用しており、掲載企業の面白さでは1巻、調査方法の洗練さや本の完成度(テーマに対する回答の明快さ)では2巻に軍配が上がるような気がします。(思いっきり主観です(汗)

個人的には荒削りでも掲載企業が著名な1巻ビジョナリー・カンパニーをお勧めします。

掲載企業の問題点、
ソニーとケンウッドを比較されても・・・フォードをビジョナリー・カンパニーとしたGMとの比較・・・
出版から時間も経っていますし、現時点では逆に見えたり、この比較はないと思うものでも長い目でみれば再度の逆転もあるかもしれません。
またこの手の本には倒産企業・没落企業が混ざることは愛嬌みたいなものなので大目に見ましょうw
(逆にそういう企業見つけて(・∀・)ニヤニヤするのも一興!)


■ビジョナリー・カンパニーとは■
・業界で卓越した企業
・広く尊敬されている
・この世界に消えることのない足跡を残している
・CEOが世代交代している
・製品やサービスのライフ・サイクルをいくつか繰り返している。
(・50年を超える歴史がある)

注意)すべて項目に当てはまらなくともよい。


■ビジョナリー・カンパニーの特徴■
・利益を最大限に増やすことよりも、基本的価値観や目的、基本理念の方が大切。
・基本的価値観は内容そのものより一貫して実践されることに意味がある。
・基本理念は変えずそれ以外のすべてを巧みに変化させる。
・「社運を賭けた大胆な目標(BHAG)」の使用。
・ビジョナリー・カンパニーは「合う」者にとってだけ、素晴らしい職場である。一種カルト的。
・「大量のものを試し、うまくいったものを残す」種の進化的。
・CEOは社内の生え抜きの場合がほとんど。

注意)すべて項目に当てはまらなくともよい。


■ビジョナリー・カンパニーとして紹介された企業■
・3M
設立直後に本業の鉱業で失敗、サンド・ペーパーと砥石車の製造に事業変更。
社史も面白いが進化を促す仕組みづくりが見事!

・IBM
IBM360の開発、アメリカ政府が原爆開発のためにマンハッタン・プロジェクトにかけた以上の資金を投じた。BHAG活用例。

・アメリカン・エキスプレス
1850年地域小荷物会社として発足。
送金為替「エキスプレス・マネー・オーダー」「アメリカン・エキスプレス旅行小切手」を発売し金融サービスへ、
小切手換金の旅行者の要望に応える形で旅行サービス事業に進出。

・ボーイング
B747開発、BHAG活用例。

・シティコープ
省略。

・フォード
「自動車を大衆の手に」

・GE
代々優秀な経営者を輩出してきたGEの伝統、後継者選びに関して。

・ヒューレット・パッカード(HP)
「技術の進歩への貢献を重視」。無借金経営。職場環境の整備徹底。

・ジョンソン&ジョンソン(J&J)
患者の要望に応える形で「ベビー・パウダー」「バンドエイド」を発売!

・マリオット
ルートビアーの売店から、レストラン、機内食チェーン、ホテル事業へ。
機内食事業進出の話が面白い。

・メルク
「医薬品は患者のためにあり……利益は後から付いてくる」。貧困地域への製品の無料配布。

・モトローラ
「若返り」「(方向はどうであれ)会社を動かし続ける」

・ノードストローム
信賞必罰、カルト的社員教育(合わない社員は去るべし)。

・ディズニー
上の会社に近いかな・・・変わってる。

・P&G
1880年代に利益分配制度、従業員持ち株制度。
1919年、卸を除く流通システム革命。
先見性が素晴らしい。

・フィリップ・モリス
喫煙の権利を主張。給料袋にはタバコ一箱が同封。

・ソニー
「設立」と「社名変更」の逸話に感心しました。

・ウォルマート
「あいさつ係」の仕組みはよく考えたなと。

管理人の感想を短いメモとして記載しました。


■おわりに■
本書で紹介された企業を扱った著書からの引用が豊富で今後の読書予定が大幅に増加しました(笑。
すでに幾つか購入しましたのでいずれ紹介したいと思います。

エピソード的なものは(面白いのですが)スペースの都合上大幅に削除し、wikipediaのリンクを張ることで補足しました、ご理解いただきたい<(_ _)>
何社か気になる企業が見つかれば読む価値ありでしょう。

以上。
[ 2008/09/02 15:01 ] 投資本要約・読み物他 | トラックバック(-) | CM(2)

鈴木敏文の「本当のようなウソを見抜く」セブン-イレブン式脱常識の仕事術 

評価:☆☆☆★(3.7)



読み物としての評価です。
セブン-イレブン関係の本を一度は読んでおくべきだろうと思っていたところで比較的最近(2005年1月27日出版、IYバンク設立以降)出版されたものでアマゾンのレビューが一定数あるものを選んだら、本書になりました(笑。
また中古価格が安かったのでつい。

著者の勝見明氏がセブン-イレブン会長の鈴木敏文氏にインタビューを重ねて書いた本になります。
鈴木敏文会長の言葉にはセブン-イレブンのトップとして指揮してきた貫禄、力を感じるのですが、著者の勝見明氏の立ち位置が・・自分にはセブン-イレブン(鈴木会長)寄り過ぎるかな?セブン-イレブン礼賛?に感じられました。

陰の面に関する話題がもう少し欲しかったかな?たとえばこれとかこれとか・・・
まあ、散々取材やインタビューに協力して貰った後で粗を書くのは酷か・・、お察しします(-人-)

セブン&アイ・ホールディングスの誕生が本書の出版後、 2005年9月1日なので本書では触れられていないことも残念、次のセブン&アイ・ホールディングス本に期待しましょう。

つまらない本では決してないのですが、上記のことを考慮して割り引いた結果、評価3.7としました
(評価は他の本との兼ね合いで後日変更する場合があります、ご理解ください)。


■鈴木敏文会長の経歴■
詳しくはWikipediaを参照してください。
トーハンの出版科学研究所で学んだ「統計学」と「心理学」が現在のデータ主義の下地に?


■セブン-イレブンの創業■
セブン-イレブンの発祥は米サウスランド社

1973年11月、ライセンス契約によりセブン-イレブン・ジャパン誕生。
創業時に会計システムを導入した以外は独自仕様、「単品管理」等の優れた仕組みを導入したことが成功に寄与。

当時の鈴木会長、イトーヨーカ堂若手役員。”言い出しっぺ”として、オーナーの伊藤雅俊氏からコンビニ事業の経営を託される。
(Wikipediaによると失敗時のヨーカ堂株処分と引き換えに呑ませたようですねぇ、凄い)

「小分け配送」「共同配送」を実現し、情報システムを外部委託、日本におけるコンピュータ受発注のさきがけとなった。

設立6年弱の79年東証2部上場。当時の最短記録。

日本の小売業売上ランキング首位(出版時)、一店舗当たり平均日販65万円(2位ローソン48万円)、売上高シェア32%。

■セブン-イレブン流経営■
「単品管理」、単品ごとに売れ筋と死に筋を的確に把握し、商品管理の精度を高める行為。

・一定地域集中出店、高密度店舗出店(ドミナント方式)を採用。

・オリジナル商品売上比率5割以上。

「仮説・検証」がセブン-イレブン流
公共施設の近くの店舗、週によって売れ行きにばらつきがある。
→イベントの種類による客層の違いを考慮して発注を最適化し改善。

・知行一致、アメリカでは知行分離が一般的。
セブン-イレブンの本家サウスランド社の経営破綻も知行分離が原因。

・オーナー相談部・・・本部の運営方法に対するオーナーの意見を直接オーナー相談部が受け、トップに伝えられる。

・OFC(オペレーション・フィールド・カウンセラー)・・・全国で約1400人、毎週火曜日東京の本部に全OFCを集めて丸一日FC会議を行う。OFCが本部の方針を各店舗に伝える。


■メモ■
・本家、米サウスランド社倒産時、640億円で買収。3年後には黒字化し、再上場を達成。アメリカの学者を驚かせる。

・顧客は「今ないもの」については聞かれても何も答えられない

・商品開発、役員以上は毎日昼に、新製品を試食する(チャーハンに1年半・・以下略)。

・IYバンク(現セブン銀行
設立に反対意見多数、前例のない新しいことを始めるときには、人の話を聞いても仕方がない。
公共料金等の収納代行サービスの伸びからニーズを判断した。

・ものごとにはある一定のレベルに達すると急速に人気や需要が高まる"爆発点"がある。リスクを恐れて消極策を取ると爆発点には到達しない。
認知度が低い商品を少数並べても余りものと認識される。

・経営とは顧客のロイヤリティを高めるためにある


■感想■
自分、この本を読むまでは鈴木会長はセブン-イレブンの設立にゴーサインを出しただけで、後は現場の若手が頑張ったものと思い込んでいたのですが全然違いました。
鈴木会長が中心となって育てて来たんですねぇ。

伊藤雅俊氏も鈴木会長に自由に行動させたことが凄いですね、鈴木会長は十分な実績を示し今の地位にある。本書の言葉にある「商人の伊藤と、テクノクラートの鈴木」のコンビで栄えた時代が今より少し前、自分が市場に参加する以前に存在したんですね、感慨深い。

[ 2008/08/18 01:52 ] 投資本要約・読み物他 | トラックバック(-) | CM(5)

グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する 

評価:☆☆☆★(3.9)



あまり詳しくまとめる気はないのでアッサリ流します。
グーグルも調査対象なので関連本を読もうと決めていたのですが、何処かのサイトでこの本が安価でよくまとまっていると紹介されていて評判も良かったので読んでみました。

この手の、外部の人間がまとめた本というのは、正直著者の力量に拠るところが大きいので内部の人間が書いた本の方がより具体的なケーススタディが得られるため個人的に優先度が高いのですが話を広げる自由度の高さは外部の人間の特権ですね。

「Google誕生」も最近中古価格が下がってきたので遠からず挑戦したいと思います。


■まとめ■
・1998年創業。創業者は当時スタンフォード大大学院生ラリー・ペイジ、サーゲイ・ブリンの二人。
詳しくはGoogle - Wikipediaを読んでください。

・ビル・グロス。キーワード広告の発明者。オーバーチュアの創設者。
詳しくはGoogleの影に隠れた男、ビル・グロス  ロケスタ社長日記

・「破壊戦略」
サービスを無料提供し広告で収益を上げるビジネスモデルで、従来有料サービスを提供していた企業の基盤を侵食。

・グーグルニュース、地方の新聞も有益な情報を流すことで容易にアクセスを集められる。

・グーグルアドワーズ、特定地域の中小企業でもキーワードを活用することで商圏内の潜在顧客に安価にアプローチが可能に。

・「パレートの法則」
詳しくはパレートの法則 - Wikipedia
本書の記述で気になったのは「20%の働き者を取り除くと、残りの中から20%がよく働くようになる」という記述でDeNAの南場社長が”新規事業が安定すると部門の柱を抜く”戦略を採用してるのはそういうことかぁーー(流石元経営コンサル!、と妙に納得しました。見当違いだったら御免なさい)。

・「ロングテール」
詳しくはロングテール - Wikipedia

・分散処理、
検索精度を保つため2万台以上のコンピュータが稼動。
台数自体は秘密らしいですが既に「50万台,60万台」まで増加してるらしいです↓
スペシャルインタビュー 梅田望夫氏語る「I(アイ)の革命だ」

・ユビキタス、
もともとは「神の遍在」を意味する宗教用語。

・人生の記録「ライフログ」
ITmedia エンタープライズ:人生のやり直しが可能に? ライフログが紡ぐ未来 (1-2)
ライフログ - Google 検索


■感想■
やっぱりネット系でもマイクロソフト、グーグルはインフラ的で別格感があります。
検索最適化・SEOのようなコバンザメビジネスが成立してしまうように、自身が引き起こす変化に他の企業が従うような支配力というか、一段上位の階層にいる感じがします。

こういう統計上の海から有意な現象を拾い出そう的なビジネスは頭の体操になって面白い。コンビニや株投資・・・最近ではプロスポーツも統計データから有意な現象を拾い出すことに鎬を削ってますね。

本文中にドリコム社長のコメントが引用されていたのが地味に受けたw
ドリコムって・・・いや、ない方が良かったんじゃない(・∀・;)?

著者の佐々木氏のスタンスもGoogleのユニークさに高揚したためか思考が飛躍している場面があるものの、ネガティブな話題(グーグル八分、中国向け検閲容認)にも言及しており中立を心掛けたところも評価できます。

ただ動きの早い分野ですので、今のグーグルを表すには不足かもしれません。
まあ基本戦略はそうそう変わりませんし、アドセンス辺りまで押さえてますから興味のある方は挑戦してみてください。中古で250円とかですから(爆)。

以上。


えと、本文中にリンクが沢山で困惑される方もいると思うので一つ弁解を・・・早い話過剰抜粋を避けるために紹介したい内容が説明されているサイトにリンクを張ることで文字数の節約を図りました(爆)。
[ 2008/07/14 00:55 ] 投資本要約・読み物他 | トラックバック(-) | CM(0)

ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則 ジェームズ・C. コリンズ 

追記しました。
よくよく考えてみれば日本人には馴染みのない企業が多いことに気づいたのでWikipediaのリンクを張ってみました。
この分野のWikipediaの情報量はまだまだですね。とは言え私には情報を追加できる能力もないし今後に期待しましょう・・・賢い人頑張って! (←他力本願)

評価:☆☆☆☆★(4.5)



良好は偉大の敵である。
偉大だといえるまでになるものがめったにないのは、そのためでもある。
(良好から偉大へ、これが本書のテーマです)。

偉大さを測る尺度として客観性を担保するために株式運用成績のみを採用し、アメリカの典型的な優良企業以上のパフォーマンスを15年以上記録した企業抽出。

セクター全体が産業動向の変化で恩恵を受けた企業は除外、ネット企業に関しては調査時に過去チャートが十分な期間得られなかったため対象外。

本書の優れた点は、
飛躍を果たした企業と果たせなかった企業、飛躍を果たしたが持続できなかった企業たちを持続した企業と比較し、違いを検証している所でしょう。

長期投資を志すなら読んで損のない内容です。
僕がどうこう言うよりレビューを読んで頂いた方が早いんじゃなかろうか?


■主要なテーマ■
・第五水準のリーダーシップ
個人としての謙虚と職業人としての意思の強さによって、偉大さを持続できる企業を作り上げる。
第五水準の指導者は自尊心の対象を自分自身ではなく、偉大な企業を作るという大きな目標に向けている。

・最初に人を選び、その後に目標を選ぶ。
戦略・ビジョンはその後で良い(個人の優秀さより組織全体のチームワークの方が優位的なニュアンスがある)

・厳しい現実を直視する(だが、勝利への確信を失わない)

・針鼠の概念(三つの円のなかの単純さ)
「能力の罠」からの脱却、中核事業で世界一になれないのであれば、中核事業が飛躍の基礎になることは絶対にありえない。三つの円が重なる部分に関する深い理解に基づいて、中核事業に代わる単純な概念を確立するべき。

・規律の文化
規律ある人材に恵まれていれば、階層組織は不要になる。規律ある考えが浸透していれば、官僚組織は不要になる。規律ある行動がとられていれば、過剰な管理は不要になる。

・促進剤としての技術
技術そのものが飛躍や没落の主要な要因になることはない。

・弾み車と悪循環
革命や、劇的な改革や、痛みを伴う大リストラに取り組む指導者は、ほぼ例外なく偉大な企業への飛躍を達成できない。飛躍は一挙に達成されることはない。


■各企業のエピソード■
・キンバリー・クラーク
中核事業であるコート紙の製造販売では凡庸な企業にしかならないと判断、製紙事業を売却し、競争の激しい消費者向け紙製品事業へ進出。P&Gなど世界有数の競争力をもった企業と戦い、8つの製品ラインのうち6つでP&Gを打ち負かしている。

・ウェルズ・ファーゴ
変化の時期に備え、優秀な経営陣を築く努力を開始した事が飛躍に繋がった。
変化に備えた戦略を策定するのではなく、「人材を限りなく注入していく」ことに全力をあげた。
「これが将来を築く方法だ。今後の変化を予想する力がわたしになくても、これらの人材にはある。きわめて柔軟なので、変化に対応できる」

・フィリップ・モリス
自社でもっとも優秀なジョージ・ワイスマンを国内事業責任者から売上高で1%にも満たない国際事業責任者に移した。結果ヨーロッパ市場の開拓に成功した。

最高の人材は最高の機会の追及にあて、最大の問題の解決にはあてない。
問題を解決しても無難になるだけで、偉大になるには機会を追求するしか道がない。

・アボット(アボット ジャパンはこちら)
メルクなどの大手は大学レベルの研究機関を作り上げており、医薬品業界で最高の企業になろうとするのは困難。
最高の医薬品会社になる機会は逃したが、医療のコスト効率を高める製品の開発では、一頭地を抜く企業になる機会があることが分かった。

・ハスブロ(結局、後継者が持続できなかった。)
GIジョーやモノポリーのような定番の玩具やゲームの方が、一時的な大ヒット商品よりもキャッシュフローを着実に生み出せることを見抜いたからである。
ブランド当たりの利益を増やす手直しをした。

・ニューコア
7000人の従業員全員の氏名を年次報告書に記載。
良好な労使関係が好業績の鍵。従業員の利害と経営陣の利害を一致させることが重要。

社長曰く「企業の階層の最上部に位置する人たちは、自分たちの特権を次々に作り出し、実際の仕事を担っている従業員に特権を見せびらかしている。そうしておいて、経費削減や収益性向上を経営陣が呼びかけても、従業員はなぜ動かないのかと首を捻っている。」

・ウォルグリーンズ(薬局チェーン)
インターネット薬局の草分けドラッグストア・ドット・コムの上場で時価総額が大きく毀損
「這い、歩き、走る」の信条の基徐々にウェブサービスを強化することで勝利した。

・ヒューレット・パッカード
優秀な人材を常に余分に集めた。「HPウェイ」

・メルク
アマゾン流域での薬の無料配布、使命。

・ボーイング
爆撃機から民間航空機へ。


■補足■
巻末付録の"比較対象企業の悪循環"も面白い。
黙祷のエピソードも読んで欲しい。

減点要因は、少しばかり同じ内容の繰り返しが多いかな?私の頭の容量が少ないせいか、この内容はどの章だったか?絡まったイメージになる場面もある。

本当はこの倍以上メモしたんですが、量の関係や自分の説明能力の限界を鑑み、簡易な紹介に留めました。
比較対象企業の失敗談はほとんど省いたりしましたので、気になった人は買うなり借りるなりして読んでください。

自分は、実は1巻の方の購入まで済ませていたりする。
まあ、他にも読み掛けやまとめしてないのが多数あるので当分紹介できせんけど(・∀・;)
[ 2008/05/20 14:20 ] 投資本要約・読み物他 | トラックバック(-) | CM(4)

インターネット・バブル―来るべき反動にどう備えるか (単行本) 

図書館でみつけたので読んでみました。
発売日が2000/04なので今更お金を出して買う事もないかな?



評価:☆☆☆★(3.7)

当時のネット株高騰への警鐘といった内容。
この時期にそうした内容の本を書いた事は当時としては凄い事だったのではなかろうか?

過去の投資ブームについて扱っている話がなかなか興味深いです。
PC投資ブーム、ハードディスクドライブ投資ブーム、バイオテクノロジー・・・etc


・株式公開当時の米ヤフーは赤字のネット株が多い中で黒字だった。
値崩れした企業というイメージを避けるために公開価格を低く抑えた。

・この頃の孫さんが一番輝いていた!?
米ヤフーの完全買取を申しで断られるも、公開直前には37%を保有していたらしいです。公開前のこの時期にソフトバンクと個人で合わせて1億ドル投資した度胸は凄いです。

アマゾン、顧客のクレジットカード・アカウントへの請求は一日以内に入金されるが、サプライヤーへの入金は46日間の猶予がありこの間金利の掛からない資金が使える。結果、キャッシュフローが損失より大きければ事業を継続できる。

ネットスケープ、一時はブラウザ市場の80%を押さえるがウォール街の成長期待に応えるために自社のブラウザに課金を続けた結果、無料のブラウザをばら撒いたマイクロソフトに惨敗し、AOLに買収された。
有料化の失敗やマイクロソフトに警戒感されなければもっと成長できたらしい。IPOを急いだ事も失策だったとも。

このネットスケープに関する話が知りたかった事がこの本を読んだ一番の理由だったりします。
wikipediaはこちら

・1980年以来、株主価値の増加全体の86%はわずか5%の企業が生み出した(勝ち組は一握り)。
実際に生き残ったのは主力の銘柄のみ。便乗型の企業は破綻する確率が高い。

・ベンチャーキャピタリスト曰く「アヒルがガァガァ鳴いているぞ。餌をやる時間だ」

・バブルの結果IPO企業の質の低下、赤字上場、ビジネスプランのみで上場。

・米ヤフーの1999年1QのPERは1900倍まで上昇したそうな。日本のヤフーはPER5000倍まで行ったそうな。

・「ベンチャーキャピタルが後押ししているIPOに気をつけろ」
今でも主幹事証券に気をつけろというのがありますよね。

・ベンチャーキャピタルが投資先の企業同士の合併を仲介する事で投資を回収したり、苦境に立つ投資先の救済を図る場合があったらしい・・・
ゲイツ氏の辛らつな意見も面白い。

・株式スピン。特別顧客への売却のためにIPO銘柄の株式をとっておくなど。
現在でもあるんじゃないでしょうか?

・投資先の企業を上場させ、上場後に広告を打つという形で出資先の企業に株式公開による利益を還流。
ライブドアみたいです

・1920年代、ラジオ産業。1922年売上6000万ドル → 1929年8億5000万ドルへ1400%の伸び。
RCA(ラジオ・コーポレーション・オブ・アメリカ)の株価は5ドル → 500ドルへ。


セコイア・キャピタル
1、本当に大きく成長する可能性のある「化け物」市場を見つける(市場ありき)。
2、テクノロジーや技術者による優位性。
3、傑出した企業リーダーの経営チーム。
4、単なる製品だけでなく、企業を育てるために投資する。
5、財務規律、倹約。


インテグラル・キャピタル
1、「製品サイクル」景気循環や金利以上に重要。製品の移行期にあるからといって、その企業が時代遅れになった訳ではない。
2、大きなテーマの中で、最も有利なポジションにある企業に投資していれば、第二のマイクロソフトが現れた時に、すでにその企業の株を持っているという結果になる。


・「永続性」何よりも大切なのは企業そのものであり、それが体現するもの。
こうした企業は、無数のアイデアを生み出し、ビジネスのライフサイクルなどすべてを超越してしまう。
トーマス・エジソンの最も偉大な発明は、電球でも電信でも映写機でもなく、彼の死後何十年も生き長らえているゼネラル・エレクトリック社であるともいえよう。

・結局ネットバブルで儲かったのは株式を売り出したインサイダー(起業家・ベンチャーキャピタル)。
[ 2008/03/08 21:34 ] 投資本要約・読み物他 | トラックバック(-) | CM(12)

外資の常識 藤巻健史 



評価:☆☆(2.0)

著者の藤巻健史氏のJPモルガン勤務時のエピソードの数々です。軽い調子で書かれており、読み物としての評価です。

正直、残念な内容でした。
自分は藤巻氏がトレーダーとして死線をくぐり抜けてきたエピーソードが読めるのかと思っていたので当てが外れた格好・・・のためこの評価です。堅い(実用的な)話を期待されると残念な結果になると思います。

構成も良くないかな・・・
序盤が内輪ネタで真面目な話が終盤というのは・・・。

経歴を追った自伝的色彩も濃く、マーケットの話はおまけ?まあ藤巻氏がユーモアに富んだ人物である事と、頑固にポジションを持続するやり方で勝ち残ってきた事はわかりました。


そんな訳で詳しいまとめは今回はしません<(_ _)>
著者ブログ「プロパガンダ」はこちら(ここも会社君大好きさんに教えていただいたサイトです(笑)
[ 2008/01/06 00:12 ] 投資本要約・読み物他 | トラックバック(-) | CM(0)

ゴールドマン・サックス 世界最強の投資銀行 



評価☆☆☆☆★(4.5)

ゴールドマン・サックスの創業から1999年の株式公開までの歴史がまとめられた一冊です。

この種の社史(歴史物全般)の面白い所は、各時代のトップから次のトップへと経営のバトンが渡っていく過程に時代の流れや、重みみたいなものが感じられる所ではないでしょうか?

また何故その人物を選んだのか、彼らは何をしたか?が詳細に書かれている辺り、流石に内部の人間が書いただけのことはあります。

外資に対する拝金主義的イメージと違った”社風”が感じられる一冊です。
多少綺麗に書かれ過ぎてる気もしますが、そこはホラ、身内が悪く書くわけないだろって・・・
怖いお兄さん (メ▼▼)=○(/_x)/ 管理人

ただ終盤に拝金主義の陰がみられるような、ないような・・・


本編より、
・投資銀行が新聞に載せる告知広告は、墓石のように見えるところから、「墓石広告」(ツームストーン)と呼ばれる。

1869年、ドイツ移民で創業者のマーカス・ゴールドマンが行商で蓄えた資金を元にニューヨークで借用証書のブローカー業を始めたところから始まる。
マーカスは皮革商人などを訪ねて譲渡性のある約束手形を買い上げ、一定額を割り引いて現金を渡す今日のCP(コマーシャル・ペーバー)にあたる商売を行った。

・サム・サックスと共に、父マーカス・ゴールドマンの跡を継いだ、ヘンリー・ゴールドマンが引受という新たな事業を導入して会社を投資銀行に変身させた。

・急成長を始めた小売業に目を向けた。
このときまで、鉄道会社や製鉄会社などの大半の証券が、会社の有形資産価値で評価されて市場で売り出しされていた。ヘンリー・ゴールドマンは、小売業においては、在庫回転率、すなわちどれだけ早く現金を生み出す能力があるかが債務返済能力を決め、利益を生み出すものであり、有形資産ではないと主張。
彼は利潤を生み出す能力で会社を評価する概念、すなわち株価収益率(PER)を発案した。この革新によって小売業を一般投資家に売り込む事に成功した。
 
・しかし、ヘンリー・ゴールドマンは、大一次大戦中にドイツを支持し、会社の評判を落とし、会社を去った。ゴールドマン家とサックス家の交流断絶。

・ヘンリー・ゴールドマンが去った後、引受業務の新たなパートナーとして、ハーバード大学出身の当時人気の経済評論家、ワディル・キャッチングスが選ばれた。
 
キャッチングスはパートナーたちの同意をとりつけて、会社型投資信託「ゴールドマン・サックス・トレーディング・コーポレーション(GSTC)」を設立した。
この会社の一定割合(10%?)をゴールドマン・サックスは保有する。

キャッチングスはGSTCが一定割合を保有数する同様の投信次々と設立し、最終的に資本金2000万ドルのゴールドマン・サックスは総計5億ドル価値の会社のコントロールを得た

キャッチングスはこれらの投資信託から引受手数料。株価の値上がり益、GSTCが大株主になった会社から投資銀行業務や証券売買注文を当てにしていた。

1929年10月に株の大暴落が発生すると、GSTCの株価は最高値326ドルが1.75ドルにまで下がった。中には株価が一定価格まで下落すると買い増す条項がついたものがあり、損は加速度的に増加し、買い増し資金確保ための所有株の売却が、株価を更に押し下げる悪循環になった(こうしてGTSCは20世紀最大の証券界の惨事に)。

会社の資本は1936年には500万ドルに減少していた。30年前の資本が450万であったことから大きな痛手だった。資本が1000万を超えたのは1950年代半ばのことであった。

最終的にGTSCを、破綻企業の買取者へ売却した時、株主は100ドルの投資に対して8ドルを取り戻すに終わった。


・この苦境からゴールドマン・サックスを蘇らせたのは、中学を中退し、掃除人の手助けに雇われたシドニー・ワインバーグであった。
彼は自分の関係する会社の製品以外は使わないと固く決めていた。
 「金!いつでも入ってくるんだが、あまり意味のあるものじゃないね」
シドニー・ワインバーグは長い時間を掛けGEやフォード、P&Gなどのトップと親交を深め、数十社の取締役を務め、アメリカのトップ企業を顧客に抱えることになった。

1930年代から40年代はウォール街は閑散。
次代を担うことになる、ジョン・ホワイトヘッド、ガス・レビーがこの時期に入社した。

トレーダーとして雇われたガス・レビーは、時をおかず裁定部門を作り出し、投資銀行部門がぱっとしない間の稼ぎ頭となった。
彼はアシスタントだったボブ・ルービンと共に、鉄道債権の価値を、正しく評価し、ウォール街で裁定業者としての地位を確立した。
 彼は実力(つまり稼ぐ力で)シドニー・ワインバーグの後を継いだ。

ガス・レビー亡き後を継いだのは、ジョン・ホワイトヘッド(シドニー・ワインバーグを補佐し、投資銀行部門の営業部隊を設立、指揮した人物)とジョン・L・ワインバーグ(シドニー・ワインバーグの息子)の二人が共同経営者となった。

ここで管理人のモチベーションが下がる(((((;゚Д゚))))マテ

ジョン・ホワイトヘッドがレーガン政権入りで去った後、スティーブ・フリードマンとボブ・ルービンが重要な役割を果たすようになった。

フリードマンはM&A分野、敵対的買収の標的になる企業を防衛するビジネスを作り出した(当時のシェアは50%、本書出版時も首位)。
M&Aは、それ自体大きく利の乗るビジネスであったが、経営者たちと直に接することによって新規の案件獲得が進んだ(LBO、高利回り債、自社株買い・・・)

1981年11月、商品取引を扱う小規模同族会社、J・アロン買収。
1970年代後半インフレの進行により、インフレで目減りしない、インフレと共に値が上がる市場に参入するため。

1989年、マーク・ウィンケルマンらの活躍により、債権部門の改革により、ジャンクボンド、モーゲージ担保証券、自己勘定取引など新ビジネスの創出により、会社全体の利益の40%近くを稼ぐようになった
(新ビジネスの創出はGS独自のものか、他社の後追いかは不明)。

1987年2月12日、リスク裁定部門のトップ、海外株式の統括者、ロバート・フリーマンがインサイダー容疑で逮捕、信用失墜。

1980年代には、顧客の投資顧問業やデリバティブの参入により、GSとの利害の対立が発生(GE、AIG・・・)。

1986年、当時のイギリスのメディア王、ロバート・マックスウェルと関係を持つ、後に違法行為が明らかになり、信用に傷をつけ訴訟に巻き込まれる。

1990年代に入り、報酬の大きさからヘッジファンドに人材流出、自社でヘッジファンドを持つ方向へ。

1992年9月、イングランド銀行は政治的理由からERM(欧州為替メカニズム)の基準レートに拘り、景気後退期の最中に通貨を維持するために金利引き上げ等、通貨維持に走った結果、GSやソロスを含む投機筋の売りを浴び、巨額の損失出してERMから離脱した。

トレーダーたちが一発勝負やレミングのように同調するようになった結果、リスクは増大し、利益の質は悪化。

1994年、FRBはインフレを懸念して0.5%金利を引き上げた(その後6回を行われた利上げの初回)、業界全体のトレーダーが膨らませ過ぎたトレーディング資金の対応が遅れ、世界中の債券市場が大暴落。

かなり省略して、
1994年を通して無限責任を負うパートナー制の下巨額の損失を度々出し、前年比で利益を大きく削った結果、会社を去るものが続出した。

新CEOのコーザインとポールソンの下、会社の建て直しには成功するのものの、不調時とわれる資本構成の問題とライバル各社の巨大化に対し、
非公開企業で株式を持たないGSでは、割安な買収の機会が出てきても、公開株を使って買収する手立てがなく(5000億ドル以上の資金が必要な案件で遅れを取るようになった)。

結果、1999年5月4日にニューヨーク証券取引所で株式公開された。
こうして130年近く続いたパートナー制に別れを告げ、公開企業となった。

各登場人物や海外進出に関する部分、競争相手の盛衰については、省略、1ページが上下二段構成で600ページほどか、読み物としては面白い本なので興味のある方は、読んで見ては?
(一応読んだ時につまらなくなり過ぎないように、過剰抜粋にには気をつけました。
ジョン・L・ワインバーグが社員を説得した場面や、シドニー・ワインバーグに関する逸話など面白い話はいろいろあります)。

GSが時代時代の環境の変化に如何に対応したか、どのように現在の形ができあがったのかなど、個人的に知りたかった、まとめておきたかったことなのでまあこんなものでしょう。
[ 2007/04/08 20:15 ] 投資本要約・読み物他 | トラックバック(-) | コメント(-)

メリルリンチの真実 



評価:☆☆★(2.5)

まあ初版が1998年の本なのでわざわざ読むほどの内容ではないです(爆)
今後の日本の証券業の展開を見通す参考になればと思い、欧米の投資銀行に関する書籍を図書館で見つけると借りたりしますね。
ゴールドマン・サックスに関する本の方が面白かったんですけど、その分まとめ作業が難航してます(勘弁(-人-))。


創業は1914年、チャールズ・メリル29歳の時。

メリルリンチの社名は創業者チャールズ・メリルと一緒に働いたパートナーのエドムンド・リンチの名前を足し合わせたもの。

「ウォールストリートをメインストリートに!」をスローガンに小口投資家の開拓を進めた。

当時有力投資銀行は、公益事業や鉄道といった巨大産業の資金調達ばかりを相手にしていたが、チャールズ・メリルはアメリカ全土に広がりつつあったチェーン・ストアの成長性に注目し、その資金調達を一手に引き受け成長した。
>これ結構重要だと個人的に思ってます、ゴールドマンもこの頃はまだ小さく鉄道の引受に加われるほどの力はなく、止む負えず小売業の顧客を開拓し、成長したとあったので、そんな訳で最近小売強化とか言ってた訳です(歴史に学べ作戦?)

チャールズ・メリルは早い段階(19ヶ月前に)大暴落を予見し、顧客に信用取引の清算を勧め、会社の保有する株式ポートフォリオの大部分を売却した。さらに、株式引受部門だけを手元に残し、個人顧客を他の証券会社に譲ってブローカレッジ業務からも撤退した。結果的にメリルリンチは、ほとんど無傷で大暴落をやり過ごすことができた。


手数料自由化後、各業務収入、年平均増加率(1975〜96年)
投信・資産管理      30%
金利・M&A・私募債   23% 
トレーディング      16% 
総収益          15% 
信用取引金利      14%
引受け           13% 
商品先物         11% 
委託手数料        9%

基準となる総収益の伸びは15%

<各社の戦略>
1、安定収益源である資産管理業務、コンサルティング、残高重視戦略
2、積極的にリスクを取る。
 M&Aファイナンス全体、仲介からブリッジ・ローン供与、ジャンク・ボンド発行など。
 引受業務、利幅縮小のため、証券化商品開発へ。伝統的大手投資銀行の活動領域。
3、勧誘・執行、ディスカウント・ブローカー、インターネット・ブローカー


資産管理の要となったメリルリンチのCMA(キャッシュ・マネジメント・アカウント)
運用、小切手の振出し、カード、融資、残高明細通知サービスを組み合わせた今日の総合口座のようなものか?

一つの口座で、運用、決済、融資などが管理できれば便利ですから、このCMAの開発により顧客の資産の全容を把握できるようになり、フィナンシャル・プランニングサービスが容易になった。


・アメリカの証券業は登録制のため、開廃業が容易で本書出版時に5000社以上存在。

・日本ではソフトバンク980円?とかトンデモレポート出してますけど、海の向こうでは「顧客中心主義」な訳です(・∀・)ニヤニヤ

「ラップ口座」は一定額の資金預け、目的や年齢などに合った、銘柄・投信・その他金融商品を選んで貰うサービス(かなり意訳してます)。


日本のネット証券各社もイートレード、楽天、GMOがどちらかと言えば、ディスカウント・ブローカー、インターネット・ブローカーよりで

カブドットコムやマネックスが、残高重視、投信強化戦略なのかな?
(SBIもファンドの預かり資産を伸ばす戦略だからこっちか?)

ジョインベストは値下げして口座数稼いでる段階か?

差別化できるものなんですかね?(他がすぐに追随しそう?)
株式委託手数料では稼げない時代が来るのでしょうか?

自分の目で確かめるしかないですよね(^^;?
[ 2007/03/18 23:55 ] 投資本要約・読み物他 | トラックバック(-) | コメント(-)

チューリップ・バブル 



初期の頃のバブルチューリップバブルに関する本です。

バブルを乗り切るという市場参加者の永遠のテーマ探求の一環として読みました。


評価:☆★(1.5)

前半のチューリップの来歴や当時のオランダの描写が長くてダレました。
構成が悪いというか、チューリップの種類を説明されてもね・・・('A`)・・・


<当時のオランダ>
・16〜17世紀(バブルのピークは1637年)、アメリカ大陸で発見される銀や、インド航路による貿易の収益でヨーロッパに財が流れ込み、スペインからの独立戦争が一服し、国防へ回していた予算の一部が経済へ流れバブルに成り易い下地があった。
ルネサンスが科学への関心を呼び、印刷技術の普及するなか金持ち達が庭造りに熱中し希少な植物の入手に躍起になった。

ペストの流行や織物工業の中心地の移動など、人々が投機走る下地があった。


チューリップ取引は正規の取引所で行われた訳ではなく、酒場の一室で貧しい素人達によって行われた。
当時には政府発行債権、銀行への預金、取引所での株取引、地元の干拓事業、新大陸相手の貿易船への投資など、金持ち向きの莫大な資本を必要とする投資対象は択山存在した。
しかし職人や弱小商人、小作農が工面できる小金でうまく投資できる方法が皆無だったところに手頃な投機対象としてチューリップが現れた。

(球根単位から重量単位への変更により、球根の重さの増加分(成長分)が利益になり、短期間で4倍程度に値上がするような投資対象は他になかった。)


<破綻原因>
・取引対象がチューリップの球根ということもあり、1年中取引するために地中の球根を取引できるようになり、権利を取引する形に移行した。その際に支払い能力の確認や実際に球根を所有しているかどうかの確認が不十分だった(予防措置の不備)。

つまり「××の球根の所有権」を右から左へと転売して儲ける権利の売買ゲームになって行った。

しかも引き渡した商品が希望の品かどうか花が咲いて見なければ分からなかったため詐欺行為が容易だった。

球根の価値自体も最高級品種以外は、街や集団、流行によって評価が乱高下し、新しい品種が次々と生まれ、不安定で不合理なものだった。安定性と予測の手段がないことには長期間の繁栄は望めず、オランダのチューリップ市場には、その両方が欠けていた。

・最高級品種には愛好家たちの実需が存在したが、末期には転売にしか使えない低価値のものが高騰した(株の場合ボロ株が上るような現象ですかね?)。

チューリップバブル崩壊後、一連の騒動がヨーロッパ全土へ知れ渡ると興味を持った海外の需要が増加した。この時期、17世紀前半から始まった花の輸出によって現在でも花の国際市場において圧倒的な優位に立っている。


当時高値で取引されていたチューリップは斑(斑点)入りの特殊なものだった。
その美しい斑はモザイク・ウイルスというアブラムシが媒介する病気で退治する方法が見つかり、かつてのチューリップは姿を消した。


<当時の物価>
1636〜1637年にオランダの豪商がアムステルダムの銀行に貯蓄した金額の合計は、350万ギルダーにすぎず。当時ヨーロッパ最大の貿易会社であった巨大なオランダ東インド会社の資産評価額が650万ギルダーだった時代。

豚8頭 240ギルダー
牛4頭 480ギルダー
羊12頭 120ギルダー
小麦24トン 448ギルダー
ライ麦48トン 558ギルダー
ワイン大樽2つ 70ギルダー
バター2トン 192ギルダー
チーズ2千ポンド 120ギルダー
銀のコップ1個 60ギルダー
衣服1着 80ギルダー
船1艘 500ギルダー

大工の年収 250ギルダー
中程度の商人の年収 1500ギルダー
最高傑作「夜警」でレンブラントが得た金額 1600ギルダー
裕福な商人の年収 3000ギルダー

信頼できる記録による最高級品種の球根1個についた金額 5200ギルダー


読めば読むほどバブル現象の中でも異色という印象を受けました。
本の記述も経済現象の考察というより、人々が魅せられた当時のチューリップの魅力と背景に迫るドキュメンタリーのようで自分の中で期待した内容と違ったため低評価になりました。
[ 2006/11/20 11:13 ] 投資本要約・読み物他 | トラックバック(-) | CM(0)

「ローマ人の物語」塩野七生 

どうにか日曜の更新間に合いました!

12時過ぎに投稿して誰が読むんだ>ゴルァ○#゚Д゚) ≡○)Д`)・∵.明日の寄り前? トレンド

NYが珍しく70ドル安、こんな日に限って買い玉の方が多い(;´Д⊂)
とりあえず寄りは弱いとして、ザラ場で盛り返すようだと先週弱い日が多かったため日経の過熱感も後退し、意外に踏み上げられるかもしれない。
ただしNYが過度に楽観に振れた反動現象と捉えるなら調整も長引くと思われ今から売ってもまだまだ問題ない。NY次第です。

しかし決算シーズンに売り方に回るのも・・・・・・ね('A`)?無難に両建てで良さそうな方を増やすのがベターかな。
しかし十分なロットが振るえない以上ショボイ結果は半ば確済みのような(汗





各王の時代にどういった政策が成された順を追っていく本の構成がシンプルで分かり易く、途中で当時の歴史家の言を引用していく辺りが流石です。
歴史もの好きな方にはお勧めです。

ローマ建国期、北にエトルリア人、南にギリシア人が勢力と技術力を誇っていたが、エトルリア人が守り易い丘を好んだこと、ギリシア人が交易を重視して港町を好んだためテヴェレ河の少し奥に位置したローマは魅力的な場所に映らず残されていた。

ローマを建国したのはロムルスに率いられた農民や羊飼いの集団、初期の政策である「ザビー二族の女達の強奪」から男ばかりのはみ出し者であったらしい。これを装飾するためにトロイの末裔という設定?が付け加えられた。

・国政を王と元老院と市民集会に三分した。市民集会が政治・軍事の最高責任者たる王を選び、王の助言者である元老院は市民集会を通過する必要が無く王の政策立案を助け最終的に市民集会で可否を問うた。

・数代に渡って適した王に恵まれたことも然る事ながら、敗者の財産を保障し同等の市民権を与えローマに移住させる政策が人口と兵力の増大に寄与した。

・初期のローマは多神教で様々な神が居たが、キリスト教が普及する過程でそれらの神々は守護聖人という形に変更された
(初めて知りました。
こないだ不思議発見でクイズになってましたけど初期のローマで給料は塩(ラテン語で sal サル)で支払われていた人というのがサラリーマ
ンの語源だそうですね。

・エトルリア人のタルクィニウス・プリスコを五代目王に向かえ、エトルリア人の灌漑・土木建築技術者を呼び込み技術水準を高め、六代のセルヴィウス・トゥリウスが最初の人口調査を行い軍制改革を改革し隊列を整えて戦えるようにした。

・七代目の王であった「尊大なタルクィ二ウス」の時に、スキャンダルからルキウス・ユニウス・ブルータスによって王は追放され、ローマは共和制になった。王の代わりに任期一年の執政官二名を選挙で選ぶ仕組みに改められた。


特に面白いと思ったのがリュクルゴスの改革後のギリシア都市国家スパルタの話です。

子供は生まれるとすぐ、長老達の試練にさらされる。健やかに成人できそうなもののみ六歳まで親元で育てれるが、そうでないと判断された赤子は捨てられるか、奴隷にされる。七歳からは同年配の子供たちと共同生活をしながら戦士養成を目的とする計算されつくしたスケジュールによって肉体の鍛錬が成される。二十歳から兵役が始まり六十歳まで現役であることを求められる。結婚しても三十歳までは共同生活が義務づけられていた。

少年達の兵舎も戦士用の兵舎もそれ用の建物はなく、劣悪な環境に耐えるようにテント生活。三十を超えて一人前の市民と認めれたものは妻や幼い子供との生活のため屋根と壁のある建物で生活することができた。

女子にも体育教育と厳密のダイエットが決められ、甘味や酒や美食は厳禁とされた。

少年期に習う読み書きのほかは、高尚な内容の書物も活発な議論も歓迎されなかった。おしゃべりは軽蔑され、集会の発言も簡潔が第一とされた。

リュクルゴスは改革を完成、永続させるために金貨・銀貨を廃止し、通貨は鉄貨のみとした。これにより他国の商人は鉄製の貨幣を嫌って贅沢品はスパルタに入ってこなくなった。また皆が低い生活水準にあるため嫉妬も少なく、階級闘争も起こらない。泥棒もいなくなった。


>。・゚・(ノД`)・゚・。スゲーよ、スパルタ教育。
自分はまず生きて行けないな。というかこんな国が存在したことが面白い発見でしたね。

このシリーズ20巻以上ありますが次回以降は紹介しないつもりです(労力的な問題のため)。

じゃ次の不定期更新で(゚Д゚)ノ
[ 2006/10/30 00:38 ] 投資本要約・読み物他 | トラックバック(-) | CM(0)
慈悲の心で<(_ _)>
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