150円で買いました!この本(定価2000円)。
ひでぇ。売り手が?在庫?出版元?著者?私?この書き出しが!?
冗談はさて置き、
日本の電機メーカーを叩きのめした電機の王様、韓国のサムスン電子に関する本です。
まあ、敵を知らねば、どれ程違うのかわかりませんからね。
評価:☆☆☆(2.9)
読み難い。むしろサムスンが可哀想です(/∇\)
内容以前に本の構成が可笑しい。各章をサムスンの各事業部のトップが宣伝マンの如く説明してくださるんですけど、事前にその説明をキチンとすべき。序文に「・・・ユニークな構成」とあるけどはっきり明示して欲しい。
「私は・・・」
・・・(アレ!?)なんだか宣伝くさい文章だな。
「私は・・・サムスン電子の社員に・・・言った」的な文章に遭遇して、
Σ(゚Д゚;<この"私"著者じゃないし。びっくりしました。
上記の構成上の問題。
更に各章の初めに各部門の担当者が
"サムスン(サムスン電子)全体の説明を繰り返しする"訳です(3回も4回も・・・(/∇\))
社員数が全世界で何人とか、ブランド価値の上昇とか、人材が強み、デザイン強化、特許出願件数とか、
わかったから・・・同じ話を繰り返さないでくれと。これは編集不足なんじゃないかと。
各事業部のトップの話は担当部門の話に限定して、全社的なことは分けて最初に書くとか、サムスンの成功を各自がどう評価しているかは、別の章にまとめる、あるいは各章の末にでもわかり易い形でテンプレ化して記述した方がよかったんじゃないかと思います。
「日経ビズテック」で掲載された文章を、十分に削らずに載せたためにこうなったのかなと。
60数ページ辺りから、持ち直し面白くなって来るのですが、後半の250ページ辺りからの社会貢献活動等も宣伝的で退屈です。もう少し後読感が良くなる閉め方を心掛けて欲しかった。
以上、
最初の60ページをもっと読み易くなるように気を配って欲しかったですね。それがネガティブなバイアスに繋がってしまった気がします(^^;
ただ、李健熙(イ・ゴンヒ)会長の存在感が際立っています。そりゃ、10数年ほどの短期間で日本の家電メーカー全てを抜き去った訳ですから、そのリーダーシップが凡庸な訳がありません。
李健熙 - Wikipedia・93年、当時質が悪かった自社の携帯電話15万台を回収し、運動場で焼却処分。他に、洗濯機事件等を経て品質改善を徹底。
・同じ映画を異なる視点から3度も4度も見る。(・・・性格が現れているんじゃないでしょうか?(^^; )
・子供時代に玩具を分解して内部構造を調べる。アメリカ留学時代には、車を乗り換えながら分解整備して、転売益を得る。将来は車の電子化を予測・・・
( Д ) ゚ ゚
■会社の詳細はWikipediaで・・・■今回は上記に説明した諸々の理由により、詳細なまとめはしません、補完よろしく!<(_ _)>↓
サムスン電子 - Wikipediaサムスングループ - Wikipedia>黎明期には三洋電機とNEC、成長期には東芝、そして飛躍期にはソニーと、日本の電機会社無しでは存在し得なかった、・・・Wikipediaの内容、事実にしても酷過ぎる(><)是非読んでください!(本書でも、NECはTVより難易度の高いPCモニター向けカラーブラウン管技術を供与してくれたと感謝されてます(o^^o))
日本の電機メーカー各社は猛反省していただきたい。
まあ、リベンジする前に資金が底をつく(つまり手遅れの企業がほとんど)でしょうけど・・・
■メモ■・時価総額が韓国株式市場全体の21%(Wikipedia(2009年7月時)では
1割ほどの約8兆円)
・
IMF危機(1997年)、93年より「量」から「質」への新経営への取組みが奏功。
他、社員の3割をリストラ。給与も一律3割カットを断行。
120のビジネスを処分し、3つのビジネス分野に集中(携帯電話機、半導体メモリー、FPD)。
・「世界の一流大学と産学連携で共同研究」、「ベンチマーク経営」
・中核となるCEO人材郡には将校経験者が多く、組織を主体的に動かした経験を持っている。・役員の過半は50歳以下、ただし成果が上がらないと2年で退任。
・外部から「革新人材」のスカウトに成功した上級幹部にボーナス。
・実績次第で年間報酬に3〜5倍の差。
・
アナログからデジタルへの技術潮流の変化。技術の断絶が新規参入者に有利に働いた。
・各国の法人税率の違い。台湾はゼロ、LG7%、サムスンはもう少し多いらしい。これが巨額投資の源泉に・・・
・英国のある調査結果によれば、デザイナーに対する投資で得られるリターンは、エンジニアの5倍以上に上るという。
以上です。
■おわりに・・・(感想、与太話)■
李健熙(イ・ゴンヒ)会長、1942年生まれとは・・・現在67歳ですか、日本の政治家と比べればまだ若い部類に入るのかもしれませんけれど、カリスマ死後の後遺症で足踏みする企業は多いですから、これから訪れる試練もあります。
日本の企業も電機メーカーは盛大に敗北しましたが、この間、
キヤノンや任天堂は伸びていたはずですし、パナソニック+三洋連合は次世代分野の蓄電池、太陽光パネル、LED照明と、住宅設備全般を抱え次の競争に手を伸ばしていますし、
東芝は財務はアレですが、原発強化。シャープも事業の絞込みには一定の評価がされています。
ソニーも駄目だ駄目だと言われながら、ブルーレイとFelica、金融子会社を軌道に乗せましたし、まだ頑張るんでしょう。
他に京セラやローム、村田製作所等、部品屋さん系の会社はそこそこ育ってますから、今後の巻き返しに期待しましょう (^^)// 〜
日本市場はトヨタでも市場全体の5%とか(500兆のうち25兆とか、今は東証400兆くらいで、トヨタは12兆円とか)
ですから、サムスン1社で10%以上を占める韓国市場に比べればリスク分散できてるとも言えるんじゃないでしょうか。
サムスンの事業構成も値崩れし易い製品ばかりで、リスク取ってますよねー。おそらく一番最後まで残る企業になるべく、価格競争(他社の追い出し)に血道を上げてるんだと思います。
行き過ぎた短期成果志向、エリート主義もちょっと気になります。韓国発のニュースで厳しい受験戦争や”住み難くなった”という話題の記事を結構見かけますし、・・・それに儲かるかわからないものの研究開発もしておかないと将来の事業を作れなくなるリスクがあります。
後発ゆえ日本メーカーから人材を引き抜いていたことが、”人材”重視につながり、後に世界中から優れた人材を集める現在の姿に繋がったんだと思います、こういう経営スタイルは典型的な欧米スタイルですよねー。日本は自社育成型ですからね。人材の定着率を考えると育成のメリットもあると思いますが、サムスンは集めるやり方で急成長したということもよく考えるべきことだと思います(今は育てる方にも熱心らしいですが)。
やっぱり”天才・鬼才・偉人・(変人)”と呼ばれる才能って育てようとしてできるものでもなく、連れて来た方が速いという考えも一理あるかなと。
もちろん、個人の才能に依存しない、凡人・秀才・勤勉な人間で回る組織作りも重要なことなんでしょうけど。
以上、大分脱線しました。失礼します(笑。